終わりのないいのち。
- 桃原寺の朝焼けです。
漆黒の闇であった東の空が白み始めそして赤くなり、やがて明るい空に変わっていきます。日の出の光景は刻一刻あっという間に変化し過ぎ去っていきます。1日の始まりである朝は、これから訪れる未来を示しながらも、その変化の速さゆえに過去をも表しているようです。
桃原寺の本尊、阿弥陀如来は西方極楽浄土の仏さまです。日が沈み徐々に暗くなり物悲しくなる西方の景色は1日の終わりを知らせる場所であり、同時に明日から始まる未来が含まれています。
- しかし、私たちの明日は必ずやってくるとは限りません。今日で終わるかもしれない命を生きているからです。
阿弥陀如来は、決して終わることのない命を育んでいこうと呼びかけています。浄土に往生させ仏に成して、限りのない命を恵み、「なもあみだぶつ」の念仏の声に変えて、慈悲のはたらきを実現させてくださっています。
桃原寺は仏事や法話をとおして、今生きている限りのある時間と場所が転ぜられ、お浄土という開かれた世界に目覚めさせていただくことのできるお寺です。